Z世代の68%が「会社名より、何をするか」。転職予備軍44%のキャリア観とは?

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■Z世代は「会社名より、何をするか」を見ている

ここ数年、「Z世代はすぐ辞める」「ジョブホッピング世代だ」といったフレーズをよく見ます。
ただ、最新の調査を細かく見ていくと、ちょっと違う姿が浮かび上がってきました。

2025年7月に公開された「就活生のキャリア観」調査では、Z世代の就活生の68%が「会社名より、どんな仕事をするか(就職)を重視する」と回答しています。

つまり、「有名企業に入れればOK」という発想から、
「自分がどんな仕事をして、どんなスキルを積むか」を軸に考える人が多数派になっているわけです。

同じく「Z世代キャリア白書2025」でも、
Z世代は就職を“ゴール”ではなく“スタート地点の選び方”ととらえている、という結果が出ています。


■「転職予備軍」44%。でも、それは“逃げたいから”だけじゃない

一方で、「じゃあやっぱりすぐ辞めるの?」というところも気になりますよね。

学生・若手向けアプリを運営するペンマークの「Z世代の就労意識調査2025」では、
新卒入社後「3年以内に転職する可能性に含みがある」学生が**44.0%**というデータが出ています。

  • 表向きは「3年以内に転職する可能性は低い」が多数派
  • それでも約4割が“転職予備軍”として様子見している

という、かなりリアルな本音が見えました。

さらに、ランスタッドの国際調査では、
日本のZ世代の22%が「今の職場に留まる予定は1年以内」と回答しています。

ここだけ切り取ると「やっぱりすぐ辞める世代じゃん」と思いがちですが、
理由を見ていくとニュアンスが変わってきます。

・離職理由のトップは「キャリアパスや昇進機会の不足」
・いわゆる「ジョブホッピング」ではなく、成長機会を求めた移動が中心

という分析がされているのです。


■「何をしたいか」より「どう働きたいか」という軸

SAMURAIマーケティングの「Z世代キャリア白書2025」では、
Z世代のキャリア観のキーワードとして、

「何をしたいか」より「どう働きたいか」

が挙げられています。

  • 大卒3年以内の離職率は34.9%(厚労省)
  • 直近1年で転職した人の16.6%が退職代行を利用というデータもあり、
    入社後に「思ってたのと違う」と感じる人は少なくありません。

この中でZ世代は、

  • 「仕事の内容」
  • 「働き方のスタイル(リモート、働く時間、余白)」
  • 「人間関係と心理的安全性」

といった要素を総合して、
“自分に合うかどうか”をかなりシビアに見ているのが特徴です。


■自己分析ブームの裏で起きていること

もうひとつ、面白いデータがあります。

Z世代1,000人超を対象にした調査では、
仕事選びの前提として「自己理解のためのツール」を使う人が非常に多いことが分かりました。

『MBTI』『動物占い』『算命学』

などの“性格診断系コンテンツ”を、
就活や転職の参考にしている割合が高いそうです。

もちろん、占いやタイプ診断が“すべての答え”になるわけではありません。
ただ、

  • 「自分はどんなタイプか」
  • 「どんな環境だと力を出しやすいか」

を言語化するきっかけとしては、かなり広く使われています。

個人的には、
「会社のための自己分析」ではなく、「自分のための自己理解」に寄っている
ところが、ポイントだと思っています。


■個人的な感想:Z世代のキャリア観は、わりと合理的

ここまでのデータをまとめて見ると、
Z世代のキャリア観って、
むしろかなり“合理的”なんじゃないか、と思っています。

  • 「有名企業だから」ではなく、「ここで何を学べるか」で選ぶ
  • 「とりあえず我慢」ではなく、「成長できないなら移る」と決める
  • 「一生一社」ではなく、「章ごとに会社を変えながら、自分の軸を育てる」

こういうスタンスって、

低成長+物価高+実質賃金マイナス
+テクノロジーの変化が速い時代

を生きる世代としては、
むしろ“防御と攻めを両立した考え方”かなと感じます。


■20〜30代がこの流れの中でできる3つのこと

ここからは、「じゃあ自分はどうする?」という話です。
Z世代ど真ん中の人も、ちょい上のミレニアル世代も、
いまからできることを3つにしぼってみます。

①「会社軸」じゃなく「自分軸の職務経歴」をつくる

まず、職歴の見方を少し変えてみます。

◯◯株式会社に何年いました
ではなく、

⇨そこでどんな役割を担って
⇨どんなスキル/実績/成果を積んだか

を、ちゃんと書き出しておくこと。

これは、

  • 転職するときの“武器”になる
  • 副業のプロフィールにもそのまま使える

という意味で、かなりコスパの良い作業です。

「就社」ではなく「就職」に寄せるなら、
“自分の職務経歴書”をアップデートし続けるくらいの感覚がちょうどいいです。

● ② 「1社で3年」ではなく「3年で何を積むか」を決める

よく「とりあえず3年」と言われますが、
Z世代の調査では、その裏側で44%が転職予備軍という結果でした。

大事なのは、年数そのものではなく、

「この3年で、どんなスキルと経験を積むか」

を自分で決めておくことです。

  • 1年目:業務全体の構造を理解する
  • 2年目:一部の領域で“頼られる人”になる
  • 3年目:その経験を外に持ち出せる形にまとめる

ざっくりでもいいので、
このくらいの“3年設計図”をイメージしておくだけで、
「ただ消耗して終わる3年」から抜けやすくなります。

③「自己分析ツール」を“ネタ”で終わらせない

MBTIでも、ストレングスファインダーでも、占いでもOKです。
大事なのは、やったあとに具体的なアクションに落とすこと

  • 「内向型×少人数が得意」なら → 大人数営業より、小規模クライアントの深堀り担当を狙う
  • 「新しいもの好き×飽きっぽい」なら → 立ち上げフェーズの多い職場や、プロジェクトベースな働き方を検討する

診断そのものより、
「じゃあ働き方どうする?」まで落とし込むところに、価値があります。


■まとめ:Z世代の“わがまま”は、これからのスタンダードかもしれない

Z世代をめぐる、最近のニュースや調査を整理すると、

  • 68%が「会社名より、どんな仕事をするか」を重視
  • 44%は「3年以内の転職もあり得る」と考える“転職予備軍”
  • 22%は「今の職場に留まるつもりは1年以内」と回答し、その理由は“成長機会の不足”
  • 自己分析ツールを駆使して「自分に合う働き方」を探る動きが強い

という姿が見えてきます。

一見すると「わがまま」にも見えるこの感覚は、
実は、変化の激しい時代を生きる上での“生き残り戦略”なのかもしれません。

  • 会社に自分を合わせにいくのではなく、
  • 自分に合う環境を選びながら、
  • それでもちゃんと結果を出し続ける

そんな働き方が、
これからのスタンダードに近づいていく気がしています。

もし今、
「このまま今の会社でいいのかな」と少しでも思っているなら、

  • 自分軸の職務経歴を整理してみる
  • 3年で積みたいことを言葉にしてみる
  • 自己分析ツールを“遊び”で終わらせない

このあたりから、そっと始めてみてください。

Z世代的なキャリア観は、
世代に関係なく“借りてみていい考え方”です。

あなたの次の一歩が、
「会社を変える」かもしれないし、
「働き方を変える」かもしれません。

どちらにしても、
“自分に合うかどうか”をちゃんと軸にできれば、
その選択は、きっとそんなに間違っていません。

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