「みんな副業ってどれくらいやってるんだろう?」
「SNSでは“月50万”“本業超えました”ばっかり流れてくるけど、あれがリアルな世界なの…?」
そんなモヤモヤを、ちゃんと数字でハッキリさせてくれるのが、2025年に発表されたJob総研の「副業・兼業の実態調査」です。
この調査によると、
・副業・兼業の「経験あり」は39.2%
・副業で実際に得ている平均月収は5.4万円(中央値3万円/最頻値1万円)
・一方、「理想の副業月収」は平均10.8万円(中央値5万円)
という結果になりました。
この記事では、このデータをベースに、
今どきの会社員はどのくらい副業しているのか
みんな、実際はいくらくらい稼いでいるのか
どんな人が“やったもん勝ちポジション”にいるのか
これから副業を始めるなら、どこを目標にすると現実的なのか
できるだけわかりやすく整理していきます。
■ 2025年、会社員の約4割が「副業経験あり」
まずは「そもそも副業してる人ってどれくらいいるの?」という話から。
Job総研の「2025年 副業・兼業の実態調査」では、
20代〜50代の社会人357人にアンケートを行った結果、
・「現在副業している」:21.6%
・「過去に副業していた」:17.6%
→ 合計39.2%が“副業経験あり”
という数字が出ています。
さらに「今後の副業意向」を見ると、
・「今後も続けたい」
・「これから始めたい」
・「事情があってまだできていないが、本当は始めたい」
を合計した“始めたい・続けたい派”が66.7%と、こちらもかなり高い数字です。
つまり今は、
「もうやったことがある人:4割」
「これからやりたい・続けたい人:全体の約3分の2」
という状況で、
副業はすでに「一部の意識高い人だけがやるもの」ではなく、
“普通に選択肢に入れる働き方”になってきていると言えます。
■ 副業の平均月収は5.4万円。ただし“理想の半分”という現実
次に、一番気になる「お金」の話。
Job総研の調査では、副業経験者140人に「副業の月収(実際に得ている金額)」を聞いたところ、
・平均月収:5.4万円
・中央値 :3.0万円
・最頻値 :1.0万円
という結果になりました。
平均5.4万円という数字だけ見ると、ちょっとインパクトの強い数字です。
でも、中央値が3万円、最頻値が1万円ということは、
「1万円前後」の“お小遣い副業”をやっている人が一番多い
「3万円くらい」まで行くと、「まあまあ頑張ってるライン」
「5万円を超えてくる」のは、“ちゃんとやってる組”
くらいのイメージだと捉えやすいです。
さらに同じ調査で、「理想の副業月収」も聞いていて、
・理想の平均額:10.8万円
・中央値 :5.0万円
・最頻値 :5.0万円
という結果に。
現実と理想を並べると、
・実態:平均5.4万円/中央値3万円
・理想:平均10.8万円/中央値5万円
きれいに「半分くらいしか到達していない」ことが分かります。
「本当は月10万くらい欲しいけど、
とりあえず月3〜5万くらいを現実ラインとしてイメージしている人が多い」
そんな“もどかしい現実”が、この数字から見えてきます。
■ 誰が副業しているのか?「高所得者ほど副業している」という逆転現象
ここからは、
「どんな人たちが副業しているのか?」という視点で見ていきます。
Job総研の年収別データを見ると、
副業・兼業「経験あり派」の割合は、
年収701万〜1,000万円以下:40.9%(最多)
301万〜500万円以下 :40.0%
300万円以下 :39.4%
むしろ中〜高所得層に副業経験者が多いことが分かります。
一方で、今後の副業意向(始めたい・続けたい)を年収別に見ると、
・501万〜700万円以下:82.9%(最多)
・1,001万円以上 :78.2%
・300万円以下 :77.4%
こちらもそこそこ稼いでいる層ほど「これからも副業やりたい」意欲が強いという結果になっています。
この数字から見えてくるのは、ちょっとおもしろい構図です。
お金がないから副業する、というより、
ある程度収入がある人ほど「さらに伸ばすために副業している」
という逆転現象。
✅もともとのスキルや経験を活かして
✅単価の高い副業案件を取りにいく
そんな“攻めの副業”をしている人たちが、
実は中〜高所得ゾーンにゴロゴロいる、ということです。
■ 副業で「累計100万円以上」を超えた人は3割。3年以内に達成も多い
「月収」だけだとイメージしづらいので、
今度は“累計でどれくらい稼いでいるか”に目を向けてみます。
副業マッチングサービス「lotsful」の調査によると、
副業経験者の30.9%が「累計副業収入100万円以上」
- 36.7%が「1年以上3年未満」
- 39.2%が「3年以上5年未満」
で100万円に到達
ざっくり言い換えると、
→副業を始めた人のうち、3人に1人は「副業収入トータル100万円」を超えている
→その多くは、3年以内〜5年未満のあいだにこのラインへ到達している
というイメージです。
この数字って、結構リアルで、
・月3〜5万円をコンスタントに稼げれば、
→ 2〜3年で累計100万円ラインに届く
・月1〜2万円ペースでも、
→ 3〜5年あれば100万円は全然射程圏内
という計算になります。
「一発でドカンと当てる」というより、
「3年くらいコツコツ続けた人が、ちゃんと結果を取っている」
そんな“副業はやったもん勝ち”な一面が、
このデータからかなりハッキリ見えてきます。
■ みんな何をやってる?人気ジャンルと「よくある不安」
Job総研の調査では、
「自分のスキルを活かせる副業は何か?」という質問もしています。
その結果はこんな感じ。
● スキルを活かせると思う副業ジャンル
・資産運用型 :28.6%(株・FX・投資など)
・IT・デザインなど専門スキル系:27.7%
・オンラインマッチング型 :22.7%(クラウドソーシングなど)
・教育・指導系 :22.7%
「資産運用」が一番人気なのは、
・スマホ1つで始められるイメージ
・“お金がお金を生む”感じが夢ある
からかな、という感じがあります。
一方で、「不安・懸念ポイント」はというと…
● 副業への不安・懸念(複数回答)
・収入に見合わない労力になる:43.4%
・プライベートが犠牲になる :34.5%
・本業が疎かにならないか :31.7%
という結果に。
「時間と体力のコスパ」と「本業への影響」は、
やっぱりほとんどの人が気にしているポイントです。
■ これから副業を始める人が「平均5万円ライン」を目指すための3ステップ
ここまでデータを眺めてきましたが、
「じゃあ、これから自分はどう動く?」が一番大事なところ。
2025年の最新データを踏まえて、
これから副業をスタートする人向けに、
“平均5万円ライン”を現実的に狙うための3ステップをまとめてみます。
● ステップ1:いきなり月10万円じゃなく「1〜3万円」を最初の目標にする
さっきの数字を思い出すと、
副業月収の最頻値は1万円、中央値は3万円でした。
いきなり「月10万円!」を目標にすると、
・案件が取れない
・思ったより稼げない
・メンタル折れる
のコンボになりがちです。
最初は「副業で月1万円稼ぐ」慣れてきたら「月3万円ラインを安定させる」くらいに分けて考えたほうが、数字的にもメンタル的にも健全です。
● ステップ2:時間ではなく「スキル」で単価を上げる副業を選ぶ
不安のトップに「収入に見合わない労力になる」が来ているように、
“時間の切り売り副業”だけだと、どうしてもどこかで限界がきます。
・単発バイト
・軽作業系の副業
は、もちろん短期的にお金にはなりますが、
・時給が上がりづらい
・本業との両立が体力的にきつい
・スキル資産が残りにくい
というデメリットが大きいです。
一方で、
・Webライティング
・デザイン・動画編集
・プログラミング
・SNS運用・マーケティング
・オンライン講師・コーチング
などの「スキル型副業」は、
・経験を積むほど単価を上げやすい
・実績がそのまま転職・独立の武器にもなる
という意味で、平均5万円ラインを超えるにはかなり相性が良いです。
● ステップ3:“3年で累計100万円”を1つのマイルストーンにする
lotsfulの調査をベースにすると、
・副業経験者の30.9%が累計100万円以上
・その多くが1〜3年、または3〜5年で到達
という結果でした。
これを逆算して考えると、
・月2〜3万円の副収入 × 3年
→ だいたい100万円前後
なので、
「まずは月1〜3万円に乗せる」
「軌道に乗ったら、3年かけて累計100万円を取りにいく」
くらいの長期戦マインドを持っておくと、
焦りすぎずに続けやすくなります。
副業は短距離走というより、
“3年スパンのマラソン”に近いゲームです。
まとめ:データで見ると、やっぱり副業は“やったもん勝ち”
最後に、2025年の最新データから分かるポイントをサクッと整理します。
・2025年のJob総研調査では、
会社員の39.2%が副業・兼業の経験あり。
さらに「始めたい・続けたい」と考える人は66.7%と、
副業はすでに“普通に選択肢に入れる働き方”になってきている。
・副業の平均月収は5.4万円。
一方、理想の平均額は10.8万円で、現実とのギャップはまだ大きい。
中央値を見ると「3万円(実態)」「5万円(理想)」で、
まずは月1〜3万円ラインを目標にするのが現実的。
・年収別では、701万〜1,000万円層が副業経験者の割合トップで、
中〜高所得層ほど「副業でさらに収入とキャリアを伸ばそう」とする動きが強い。
・lotsfulの調査では、
副業経験者の約3割が累計副業収入100万円以上を達成し、
その多くが3年以内〜5年未満でこのラインに到達している。
・副業への不安は、
「収入に見合わない労力」「プライベートが犠牲」「本業への影響」など。
だからこそ、時間ではなく「スキルで単価を上げる副業」を選ぶことがカギになってくる。
「副業は、やった人だけが“数字と経験値”を積み上げていってる」
というシンプルな事実です。
2025年というこのタイミングを、
「副業を始めるきっかけの年」にするのか、
それとも「いつかやりたいな…」のまま終わらせるのか。
案外「最初の1万円を取りに行く一歩」を踏み出せるかどうか、
ここに集約されているのかもしれません。


コメント