「北朝鮮がチャットGPT型のAIや、“独立型AI”を国家主導で開発している」
そんなニュースが出てきました。
正直、最初に見たときは
「うわ、いよいよそういう段階まで来たか…」
と、ちょっとゾッとしたのが本音です。
ただ、ここで終わると
「なんか怖いね」で閉じちゃう話なので、この記事では
・北朝鮮のAI開発って何をやっているのか
・それが“AI×地政学リスク”として何を意味するのか
・そのうえで、普通の会社員や副業プレイヤーは何をしておくといいのか
を、キャリアと働き方の視点から整理してみます。
■ ニュースのざっくり要約：北朝鮮はAIに30年投資してきた
韓国メディア「KOREA WAVE」の専門家コラムによると、北朝鮮は1990年代からAI分野に手を出し始めています。
・1990年：朝鮮コンピューターセンター（KCC）設立
・2000年代：金日成総合大学、金策工業総合大学にAI講座を設置
・自然言語処理、顔認識、音声認識などの基礎AIを研究
なかでも、KCCが開発したAI囲碁ソフト「銀星」は、世界コンピューター囲碁大会で何度も優勝するほどの実力があったといいます。
その後も、
・2013年：内閣直轄の「人工知能研究所」を設立
・2019年ごろから、第4次産業革命（AI・ビッグデータ・IoT）を国家戦略に格上げ
・「全国情報化成果展示会」で、顔認証カメラ、教育用ロボット、3Dプリンタ、スマホアプリなどを毎年披露
と、AI・ITを“看板テクノロジー”にする流れが続いています。
さらに今は、
・チャットGPTのような生成AI
・国家管理のインフラ・データ・人材を使う“独立型AI（ソブリンAI）”
を目指す段階に入っている、と専門家は分析しています。
別の報道では、金日成総合大学などでChatGPTそのものを教材に使い、学生が仕組みを学んでいる様子も伝えられています。
つまりざっくり言うと、
北朝鮮も、AIを「経済・軍事・教育をまとめて底上げするツール」として本気で取りに来た
という状況です。
■ でも一番怖いのは、「AIそのもの」じゃなくて「使い方」と「握ってる人」
ここからは、完全に個人的な視点も含めた話です。
● 軍事・サイバー攻撃の“ブースター”になる可能性
まず、北朝鮮はもともとサイバー攻撃とハッキングで有名な国です。
仮想通貨の不正取得や、フィッシングメール、マルウェア配布などでニュースになることも多いですよね。
そこに生成AIが組み合わさると、
・自然な文章でだましメールを大量生成できる
・画像生成やディープフェイクで“それっぽい証拠”を作れる
・コード生成機能で、マルウェア開発にかかる時間を短縮できる
といった形で、“悪用サイドの生産性”が跳ね上がるリスクがあります。
実際、米国などでは
「北朝鮮や中国などがAIでサイバー作戦を強化している」と警戒するレポートも出ていて、
OpenAIも国家レベルの悪用が疑われるアカウントを停止したと発表しています。
● 国内向けには「監視＋プロパガンダ」の精度が上がる
もう一つの怖さは、国内向けのAI活用です。
北朝鮮には「光明網」という国内向けイントラネットがあり、
ここでAI検索、電子決済、翻訳などのサービスが提供されていると報じられています。
ここに、
・顔認識・映像解析
・テキスト生成AI
・レコメンドアルゴリズム
が乗ってくると、
・誰がどのサイトをどのくらい見ているか
・どんなキーワードを検索しているか
・どの情報を優先的に見せるか
を、AIで最適化した“監視＋情報コントロール”ができてしまいます。
AIの精度が上がれば上がるほど、
「政府にとって都合のいい情報だけが、もっともらしい形で個人の画面に流れてくる」
という未来も全然あり得るわけです。
■ じゃあ、こんなニュースが出てきたときに「普通の会社員」はどうするの？
ここからが本題。
正直、AIと地政学の話はスケールがデカすぎて、
「自分には関係ない」と感じる人も多いと思います。
でも、ちょっと視点を変えると、
「AI×地政学＝世界の不安定さが増す」
→ その影響は、普通の会社員の働き方にもちゃんと降りてくる
とも言えます。
個人的には、こういうニュースが出るたびに、
次の3つを意識した方がいいな、と改めて思いました。
● ① 「AIを使う側」に回っておく（情報リテラシー込みで）
まず一つ目は、
「AIをまったく使わない人」にならないこと
です。
なぜかというと、
・AIを使ったことがない
・仕組みもざっくりしか知らない
・AIが得意なこと／苦手なことが分からない
という状態だと、
・AIが作ったフェイクニュースや偽情報を見抜きにくい
・AIを使った“だまし方”にも、抵抗力が出にくい
からです。
逆に、仕事や副業で普段からAIを触っていると、
・「あ、この文章AIっぽいな」
・「この画像、生成系のノイズっぽい」
みたいな直感が少しずつ育ってきます。
これはもう、
「プログラミングができるorできない」みたいなレベルを超えて、
これからの“生きるためのリテラシー”に近い気がします。
副業でライティング、デザイン、マーケ、動画編集をやるにしても、
AIを味方につけるかどうかで、
・生産性
・クオリティ
・スピード
が全部変わってくるので、ここは素直に使う側に回っておいた方が得です。
● ② 所属する国・会社だけに人生を預けない（収入ルートを分散する）
北朝鮮のような“国家主導AI”の話を聞くと、
「国にすべてを預けるコワさ」
みたいなものも、少しリアルに感じます。
もちろん私たちは北朝鮮に住んでいるわけではないですが、
それでも、
・自分の収入の100％が、1社だけの給与
・転職市場で使えるスキルや実績はほぼゼロ
・副業も、外のコミュニティとの接点もない
という状態は、
ある意味で「自分の人生を1つのシステムに丸投げしている」とも言えます。
地政学リスク、AIリスク、企業の業績リスク、
なにがどう転ぶか分からない時代だからこそ、
・副業で収入の第2ルートを持っておく
・個人名義の実績（ポートフォリオ）を少しずつ貯めておく
・オンラインで“どこにいても仕事が取れる状態”を目指す
みたいな動きは、
単なる「お小遣い稼ぎ」以上の意味を持ってきます。
「いつでも動ける感覚」を持てるだけで、
心の安定がだいぶ違うんですよね。
● ③ 「どの国の、どんなAIの価値観に乗っかるか」を自分で選ぶ
もう一つ、大事になってくると思うのが、
「どの価値観で設計されたAIを、自分は日常的に使うのか？」
という視点です。
今、世界中で“ソブリンAI（独立型AI）”の動きが出ています。
・韓国や欧州は、「自分たちのルールと価値観で動く基盤モデル」を作ろうとしているし
・アメリカは民間主導で巨大モデルを走らせつつ、規制も整備しようとしている
・中国や北朝鮮は、より強い統制のもとでAIを運用していこうとしている
AIは「ただのツール」ではなく、
・どんなデータで学習したか
・どんな倫理基準で動いているか
・何を“危険”と見なしてブロックするか
みたいな部分に、
その国の価値観や政治システムがけっこう乗っかります。
だからこそ、
・どのサービスを使うか
・どのニュースソースを信頼するか
・どのコミュニティに身を置くか
を、自分で選ぶ感覚がより大事になってくるのかなと感じました。
単に「便利だから」「無料だから」で選ぶと、
気づかないうちに“誰かの価値観フィルター”のど真ん中に入ってしまうかもしれません。
■ 「AI×地政学リスク時代」のキャリア戦略、ざっくり3つ
ここまでの話を、キャリアと副業の視点でまとめると、
個人的にはこの3つに集約されると思っています。
1つ目：AIを“使う側”に回って、リテラシーと生産性を上げておく
2つ目：収入源と実績を分散して、「いつでも動ける」自分でいる
3つ目：どのAI・どの情報空間に乗るかを、自分の意思で選ぶ
AIがどれだけ進化しても、
地政学リスクがどれだけややこしくなっても、
最後にコントロールできるのは「自分の選択」だけです。
北朝鮮のようなニュースは、
ある意味で“嫌でも視野を広げさせられる出来事”でもあります。
「世界がこんなスピードで変わっていくなら、
せめて自分のキャリアだけは、ちゃんと自分で握ろう」
そう思えたタイミングで、
・小さな副業を始めてみる
・AIツールを1つ自分の仕事に組み込んでみる
・転職市場での自分の立ち位置を一度チェックしてみる
このどれか一つでも動けたら、
ニュースとの距離感も、日常の不安感も、ちょっと変わってくるはずです。
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